t-manabe_top

真鍋 友則さん

  • 株式会社 truestar
  • 経営システム科学専攻

Q ふだん、どんなお仕事をされていますか?
A  マーケティング分析・コンサルティングの会社で、データ分析の仕事に関わっています。主に広告の費用対効果の分析が多いですが、クライアント様の要望に応じて様々な分析案件を手がけています。
 今の会社に勤めて三年目になります。その前は商社にいたんですが、データ分析の仕事をやってみたいという思いがあったので、今の会社に転職しました。ただ、バックグラウンドの知識が無かったものですから、それを補強する為にこの社会人大学院に入ることを決めました。
Q 転職をしてから入学を考えたということですか?
A  そうです。転職後に仕事を進める上で知識が足りていないことを実感したからです。そこで、学校や外部の教育機関が無いかと探していて、ここ(GSSM)を知りました。ここでは「マーケティング」の中でも一番興味があった、数学寄りの統計学的な分析、あるいは最近の流行でもありますが、機械学習や人工知能といったことが学べる、という特色に惹かれました。他ではなかなかありませんでした。
Q GSSMでは、どんな研究をしていますか?
A  吉田健一先生の研究室に所属していて、修士課程では、「YouTube が音楽セールスに与えた影響」について研究しました。博士課程後期では、よりテーマを普遍的な内容に拡張し、SNSと消費の関係などについての定量分析を行いたいと思っています。社会学で述べられているような言説と、ビッグデータから見える統計的事象をつなぐことに興味があります。
Q 研究を、どう実際のビジネスに
役立てたいとお考えですか?
A  私はまだそのレベルに達していませんが、研究というのはまだ世に知られていない新たな現象や見方を発見することですので、その新規性自体がビジネスにつながる可能性を有していると思います。ただし、新規性だけでは、ニーズとマッチングするかどうかは分かりません。社会人の方々はそのニーズの部分に関してそれぞれ肌感覚をお持ちだと思いますので、むしろ通常の大学院生や研究者の方よりも、ビジネスに役立つ研究を発想しやすいのではないでしょうか。

voice3398_01

Q 日々の通学はどうでしたか?
職場の理解は得られましたか?
A  職場からは30~40分でしたので通いやすかったと思います。入学が決まった段階で上司に相談しました。学んだことをそのまま仕事に生かせることだと思うので、少し早く帰ることがあるかもしれないけれど、会社のプラスになることだと思っています、と話して納得して頂きました。先輩で GSSMの卒業生もいたので、理解は得やすかったと思います。
Q 仕事と勉強のバランスはいかがでしたか?
A  同級生の中には会社に話さずに通われている方もいましたが、やはり授業に間に合わせるためには、18 時前に会社を出なければならないため、会社の理解は得たほうが通いやすいし、職場での周囲との調整もつけやすいと思います。
 授業や課題をこなせるかどうかは、その人のバックグラウンドと、仕事の忙しさなどによっても変わってくるかと思いますが、決してこなせないような内容ではないと思います。自分が不得意な分野については、クラスメートの協力を仰ぐこともできます。むしろ、大学院なので、自主的な勉強や研究の機会の場としての利用の方が本質的だと思います。様々な輪講、勉強会も開かれていますし、自身が中心となって開催することもできます。
 私は1年生の時に、クラスメートの仲間とデータ分析コンペティションに出ました。授業に加えて、自分しだいで様々な経験を積むことができるのが大学院の本来的な利用法だと思いますが、十分に活用するためにはタイムマネージメント能力が問われます。私もその点では反省点がたくさんあります。もっと活用すればよかったと思っています。
Q 学生同士で教えあう雰囲気があるのですか?
A  はい、非常にありました。皆さんバックグラウンドが違うので、自然と教え合いました。それが刺激になりましたし、繋がりも深まりましたね。多様なバックグラウンドだからこそ、助け合いが生まれるのかな、と思います。
Q 学生さんの年齢も様々ですよね。
A  そうですね、年齢も立場も職業も皆違う、という中でクラスが構成されています。通常であれば知り合うことは無かったような方々も多くいらっしゃいました。
Q 仕事場での悩みを
学校で相談することはありましたか?
A  はい、ありました。先生に相談することもありましたし、飲み会なんかで同期に相談することもありましたね。
Q どの先生のゼミを取るか、
最初から決めて入学されたのですか?
A  いいえ、違います。授業を受けて、何回か面談がありました。面談もお1人ではなく、色んな先生に話を聞きに行って、双方話し合いの上で選択する、といったプロセスになっています。
Q 先生との距離感はいかがでしたか?
A  先生方はフレンドリーで丁寧に指導してくださいました。
Q 入学前と、現在(修士課程を2年終えて)で、
職場でのご自身に変化はありましたか?
A  明確に変わったとは思わないのですが、研究活動を通して、データに対する理解とかアプローチの仕方は変わったと思います。テクニカルに統計ソフトが使えるようになったことも、やはりレベルアップ出来たのではないかと思います。

voice3398_02

Q GSSMにはどのような方が
集まっていると思われますか?
A  私は仕事の知識の必要性でここを選びましたが、周りの方々を見ていると、問題意識を持っていらっしゃる方が非常に多いです。私自身のサラリーマン経験を振り返っても、会社や社会に疑問を抱くことはあります。例えば、「こういうシステムが一般的となっているけれど、本当はこっちが良いのではないか」或いは「何でこういうシステムになっているんだろう」と疑問に思うことはあると思うんです。その中でその疑問を直接会社にぶつける人もいるし、会社を変えるような力を持っている人もいる、でも多くの人は、それをやってもあまり変わらない、と疑問を忘れていくと思うんです。そうすると会社や社会の「疑問を持たない一員」として溶け込んでいってしまう。それもイヤだな、と思った時に、単に批判するのではなく、それをきちんと客観的に、もう少し学問の観点から、なぜそうなっているのか、改良の余地はあるのか、を勉強したいと思っている方がここに集まっているように感じています。
Q 同期の方々の存在はいかがでしたか?
A  1年目は特に、授業が終わって飲みに行くこともよくありました。それが意外と大事だったと思います。あまり話もしないで、授業が終わって皆すぐに帰るような感じであったとしたら、こうして続けられたかな、というのはありますね。皆「やってない」と言いながら課題もやってるし、修士論文のときも「全然書いてない」って言いながらやってる。自分だけ出来ないって嫌ですもんね。
 同期で仕事が忙しくて辞めた人はいませんでした。ただ、仕事の方が忙しくなって、延長された方はいらっしゃいます。休学のシステムもあるので、仕事が忙しくなってしまった場合は、上手く利用すれば良いと思います。
Q しんどい時期はありましたか?
A  私は修士論文を書く時期ですかね。データの準備は1年目からしていましたが、書き出したのが遅くて、12月ぐらいでした。冬休みをフルに使って書きました。家族がいる方で、クリスマス~正月は家族との時間に当てなければならない方は、修士論文に早めに着手することをおすすめします。私は独身でしたので、その期間は気兼ねなく世間から目を背けて、修士論文を書くことができました。
 でも、大学院は2年と決まっている期間ですし、「締め切り」と「ゴール」が決まっているので、学びたいという思いがあれば乗り切れると思います。2年は終わってみたら短いですね。仕事との両立は可能だと思います。

voice3398_03

Q この後は博士課程に進んで
研究を続けられるのですね?
A  はい、まだまだ勉強が足りない、と思っていますので。もっと研究をして、それを仕事に生かしていきたいと思っています。
 元々、大学の頃に生物学の方で修士まで進んでいるのですが、博士には進んでいなくて諦めた形でもあったんです。だから、「ドクター」というものに特別な思いもありました。ですから、社会人になって、自分のお金でもう一度進む、というところにやっと来れたな、という思いがあります。
本日は、長時間ありがとうございました。

 

(2017年2月取材)